日本における近視の進行抑制を謳う治療法には、明確なエビデンスやコンセンサスが得られていない治療法が多くあります。先端近視センターの近視治療外来では、国際的に有効性が認められている治療法の中で、個々の患者さんにとって最適と考えられる治療法をご提案させていただきます。
近視進行を抑制するための治療を行なったとしても、完全に近視の進行が止まるわけではありません。近視治療外来では、近視進行度数予測計算表を用いて、有効な治療効果が得られているかどうかをモニターし、その効果を患者さんと共有することで、安心して治療を継続できるよう勤めております。
また近視の発症と進行には、個々の患者さんのライフスタイルが大きく影響しています。近視治療外来では、クラウクリップと呼ばれる小型のディバイスを眼鏡に装用して頂くことで、近視に影響を与える環境要因を詳細に計測することが可能です。その客観的なデータに基づき、個々の患者さんにとって、適切なライフスタイルの指導や治療法を提案させて頂きます。
(自由診療)
近年、強度近視の患者さんの約20%に、遺伝子検査の結果として別の病気に関連する変異が見つかることが報告されています。強度近視を引き起こしている疾患の具体的な遺伝的原因を特定できれば、個々の患者さんに最適な治療を提供することが可能になると考えられます。
フィンガルリンク株式会社の遺伝性網膜疾患検査は、一度に330個の眼の病気を引き起こす遺伝子を調べることができ、強度近視の原因となっている眼の病気を見つけるために役立つ有用な遺伝学的検査です。この度、遺伝子診療科と協力して、この検査を実施することができるようになりました。遺伝子診療科では遺伝カウンセリングにより適切な情報提供を受けた後に検査の実施を決めることができます。
ご興味がある患者さんは、担当医にご相談ください。
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北アイルランドの疫学研究 the NICER studyの調査結果に基づいて、アルスター大学研究者らによって作成されたPreMoリスク評価表を許可を得て日本語訳しました。近視を重症化させないための早期管理にお役立てください。
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日本眼科医会から、近視予防のための子ども向けの動画や漫画が配信されております!クリニックで配布したり、学校や各家庭でデジタル端末の適正使用と屋外活動について、子どもたちと話し合うためにご活用ください!
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International myopia institute(IMI) が作成した近視進行予防治療のエビデンスをまとめたインフォグラフィックを、IMIの許可を得て日本語訳を作成いたしました。下記のリンクからダウンロードできますので、ご利用ください。ダウンロードはこちら
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先端近視センター治療外来では、近視管理に最適なOCULUS Myopia Master®を導入しました。
- 先端近視センター治療外来の予約が、眼科地域連携枠から独立して別枠で取得できるようになりました。
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小児近視手帳のPDFデータは以下よりダウンロードしていただけます。